この本は中学生の頃 図書室で見つけました。
「赤毛のアン」や「アンクルトムの小屋」などその世代の子が一般的に読む本を読みつくしてしまっていたのでもっとマイナーな本を探していました。
第二次世界大戦下のフランスの1家族の物語です。
戦争という悲惨な状況下で母親を支える7人の息子。
子供たちはそれぞれ違う形で戦争に立ち向かい、母親はいつしか子供たちの成長に気づかされます。
戦争ですから悲しい事も起こります。
ドイツの将校が家にやってきてピアノでメンデルスゾーンの曲を弾きます。
それでもドイツの将校は弾きました。
彼にとっても戦争が苦しみと悔恨しかなかったのです。
国は違うが、人間同士の心のふれあいが感じられます。
何の為の戦争なのか、誰の為の戦争なのか。
心に訴えかける物がありました。
児童書ながらすばらしい本でした。
大人になってどうしてもこの本をもう一度読みたくて探しました。
ラッキーなことに出版会社に勤めていたので難なく出版社を見つけることができました。
本も絶版にはなっていませんでした。
今読んでもあの頃の感動は薄れていません。